医院開業コラム
クリニックのためのWeb集患教室 第10回
2024.03.07
分野を問わず、あらゆる場面で意思決定のヒントとなる「口コミ」。最近は、口コミが表示されるGoogleマップで医療機関を探す患者さんも増えており、その内容や星(★)の数による評価が来院の判断基準になることも少なくありません。
良くも悪くもその影響力は大きく、寄せられた口コミに丁寧に返信して、クリニックの評価を高めるといった対応も重要になっています。そこで今回は「Googleマップのクチコミ対策」について、お話したいと思います。
Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)は、登録するだけでクリニックの診療内容や位置情報などをGoogleマップの検索結果に表示できる無料のサービスです。
その中には、ユーザーが自由に口コミを投稿し、それを誰もが閲覧できる「Googleクチコミ」という機能も備わっています。
誰でも気軽にレビューができる「Googleクチコミ」は年々影響力が大きくなり、現在、クリニックの集患においても重要な位置を占めています。「利用してよかった」という良い口コミが投稿されれば、クリニックの信頼度アップや集患・増患が期待できます。一方、悪い口コミが投稿された場合はネガティブな印象を持たれやすくなり、集患にも悪影響を及ぼします。
つまり、Googleクチコミは諸刃の剣であり、この情報が来院前のクリニック選択に影響することもあるのです。こうした現状を踏まえると、現代のクリニック運営においてGoogleクチコミは軽視できないものであり、その対策は必須といえるでしょう。
実際に口コミが投稿されたときは、放置するよりも返信したほうが良い結果が得られます。ネガティブな口コミを放置すると、言いたい放題の無法地帯となり、逆に荒れてしまうこともあります。そうした事態を防ぐためにも、返信して「基本的には読んでいる」ことをアピールすることが大切です。
また、寄せられた口コミの内容は、基本的にはすべて真摯に受け止めましょう。たとえ悪い口コミであったとしても、書き込んだ人がそう感じたのは事実です。どのような内容でも、口コミはスタッフの方々とも共有してください。事実として対外的に思われていることをクリニックの皆さんで把握し、改善を目指しましょう。
ポジティブなもの、ネガティブなものにかかわらず、人はなぜ口コミを書くのでしょうか。そこには、良いものは人に薦めたい、悪いものは自分と同じ経験をしないよう誰かに伝えたいという心理があります。そして、具体的に発言することによって満足感や優越感が得られることも、大きな要素として考えられます。
そのような意図をもって投稿された口コミは、クリニックを探している人だけでなく、通院中の患者さんにも影響を与えます。通っているクリニックの評価を確認する患者さんも、意外に多いです。口コミを検索してネガティブなものが投稿されていると、通院をやめてしまう場合もあります。従って、Googleマップのクチコミで悪い評判を出さないようにすることは、通院中の患者さんとの関係を考えても重要なわけです。
では、実際に悪い口コミを書き込まれたときは、どう対応すればよいのでしょうか。いくつかのパターンを想定して、対処法をご提案します。 (さらに…)
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