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医院開業の基礎知識

STEP4

開業物件の選定

開業立地を決める際の最重要ポイント

開業形態や開業エリアの選定が進んだら、実際の物件を選定していきます。
ここで選定したエリアに空き物件があったから、とすぐに決めてしまうのは性急に過ぎる場合があります。

クリニックの立地が、集患に大きな影響を与えるからです。本稿では、集患ができる開業立地についてご紹介します。

集患できる開業立地とは?

上の図は、某駅前のA・B2つの地点を開業地としてプロットしたものです。

ともに駅からの距離にそれほど差はありません。また、いわゆる診療圏調査のソフトを使用して周辺人口や外来見込み患者数を算出した際にも、ほとんど数値が変わることはないでしょう。しかし、このA・Bは開業立地としては雲泥の差があります。

開業立地Aは、駅前を通る生活道路沿いにあり、駅をはじめとする周辺施設を利用する住民の認知を得られる立地といえます。また、目の前にバス停があるため、通勤や通学、買い物などでバスを利用するような、少し離れたところにお住まいの住民からも医療機関として認知を得られる可能性があります。

反対に、開業立地Bは一本路地を入った場所にあるため、日頃その道を通る人や同じ町内の住民といった、非常に限定された人のみが存在を知ることになります。もしB地点で開業した場合は、広告や看板による誘導を図る必要があります。

医院開業では市場性を判定する際に「診療圏調査」を実施するケースがほとんどですが、そこから算出される外来見込み患者数は「住民の認知を得られる立地であること」が大前提です。

数字上は外来数100名に到達するほど医療ニーズが高い場所であっても、住民にその存在を認知されていなければ、集患は非常に困難となるでしょう。

クリニック自体やサインなどの「視認性を確保できるか」は、非常に重要です。先の事例で取り上げたA地点であっても、その土地の条例やオーナーの意向により十分なサイン掲示ができず、また上層階のテナント物件であった場合、地域住民の認知が得られるかについては、疑問が残ります。

加えて、その候補地が「住民の生活動線上に位置しているか」を見極めることも重要です。クリニックの開業立地は、駅への行き帰りルートであったり、スーパーなどへの買い物で多くの人が日常的に往来している流れの中にあることが非常に望ましいといえます。

これは郊外の車移動が一般的な地域でも同様です。郊外では、地元の方が利用する生活道路沿いなどが一等地となります。

開業立地の評価指標

当社は調剤薬局を生業としていますが、医療モール開発の専任組織を有し、現在90を超える医療モールを開発・運営しています。医療モール開発には多額の投資が伴うため、地域の医療ニーズを見定めるとともに、「住民の生活動線上に立地しているか」についても現地調査を交えたシビアな判定を行っています。

以下の図表は当社が医療モールの物件判定を行う際の評価指標を基に作成したものです。当サイトでもご案内している医院開業物件に関しては、原則的にこれらの項目でスクリーニングを行い、一定水準をクリアしたもののみを掲載しています。保険診療をメインとした標榜科クリニックの誘致を想定したものとなりますので、ひとつの参考にしていただければ幸いです。

医療モールの物件判定を行う際の評価指標

その物件が医療サービス提供に耐えうる設備要件か

また、物件を選ぶポイントは立地だけではありません。特に医療専用のテナントではない場合、医療施設に対応した設備要件をクリアしているかも確認が必要です。

例えば、医療機器は電気容量を多く使うものもあります。物件の電気容量が足りずに機器選定に影響が出たり、電気設備の増設が発生し費用負担を求められたりすることもあります。

そのほかにも、床下スペースの問題で給排水配管への制約が出たり、床荷重や天井高不足により予定の医療機器が採用できなかったりと、さまざまな不具合が起きることがあります。

このような医療サービスを提供するための設備要件に対しては、一般の不動産会社の担当者では十分な知識を持っていないことが多く、注意が必要です。一般のテナント物件の場合は、必ず設備要件を確認しましょう。

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