医院開業コラム
クリニック経営者のための医療ICT活用メソッド 第47回
2022.04.15
2年に1度行われる診療報酬改定。コロナ禍では、医療におけるデジタル化の遅れが指摘されました。今回はそれを受けての改定となったため、デジタル化に関する項目が多く取り込まれています。「令和4年度診療報酬改定とICT化」と題し、3回にわたってお伝えしている本コラム。(3)では、3月4日に行われた「令和4年度診療報酬改定」の告示内容に基づき、急速に進むデジタルシフトへの対策ポイントを解説します。
※「令和4年度診療報酬改定とICT化(1)」はこちら、「令和4年度診療報酬改定とICT化(2)」はこちらをご覧ください。
令和4年度診療報酬改定は、コロナ禍における初の改定です。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で明らかとなった「感染対策」と「デジタル化の遅れ」、これまで継続的に進められてきた「地域包括ケアシステム」の構築、「持続的な社会保障制度」に向けた内容が盛り込まれています。
政府は「外来機能分化と地域連携」を進めるために、紹介状なしの受診患者から定額負担を徴収する病院の範囲の見直しを行いました。対象となるのは、現行の特定機能病院および一般病床200床以上の地域医療支援病院から、「紹介受診重点医療機関」のうち一般病床200床以上の病院です。範囲が倍増されるため、紹介状の増加が見込まれます。
「地域連携」については、クリニックと病院の連携以外にも、かかりつけ医と精神科医の連携(こころの連携指導料)、外来と在宅の連携(外来在宅共同指導料)などが評価されており、地域包括ケアの完成に向けたスムーズな連携を進めようとしています。
また、クリニックの連携に際し、紹介状などさまざまな書類の増加が見込まれます。 (さらに…)
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