医院開業コラム
クリニック経営者のための医療ICT活用メソッド 第46回
2022.03.14
前回に引き続き、「令和4年度診療報酬改定」とICT化についてお伝えしていきます。今年2月9日に行われた中央社会保険医療協議会(以下、中医協)の答申で、令和4年度診療報酬改定の具体的な点数が明らかとなりました。
今回の改定は「リフィル処方箋」の導入、「オンライン資格確認」の評価、「オンライン診療」の大幅な規制緩和と、クリニックに大きな変化をもたらす可能性のある内容が盛り込まれています。
そこで、答申書の「個別改定項目」の中から「リフィル処方箋」と「ICTの活用(オンライン資格確認、オンライン診療)」について解説します。
令和3年2月9日、中医協は厚生労働大臣の「諮問」に対し「答申書」を提出しました。答申書とは、中医協がこれまでの議論を整理し、具体的な点数が入ったものを「改定案」として厚労相に提出したものです。今後は3月初旬の「告示」をもって、ひとまず改定案が確定する形となります。
今回の改定の目玉と言ってもよいのが「リフィル処方箋」です。これにより、症状が安定していると医師が認めた患者さんに対して、薬剤師による服薬管理のもと、処方箋を最大3回まで反復利用できる仕組みが初めて導入されることになります。
リフィル処方箋は始まったばかりであり、その判断を医師が行うことから、それほど影響はないのではないかという声もあります。しかしながら、リフィル処方箋はコロナ禍で求められてきた長期処方の是正の目的があると考えます。
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