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看護師採用のプロ直伝 採用NEW STANDARD

看護師採用のプロ直伝 採用NEW STANDARD 第12回(最終回)

“何となく”の求人から卒業する「採用設計」のススメ

  • 労務・人事
  • 医院開業のポイント

2025.11.20

これまでのコラムでは、看護師採用の課題から始まり、ペルソナ設計、採用ブランディング、SNSの活用、競合調査、スキマバイトやリファラル採用など、多角的な視点で採用活動を見直すヒントをお届けしてきました。

それぞれのテーマは一見バラバラに見えるかもしれませんが、いずれも“選ばれる組織”になるための仕組みをつくる要素です。最終回となる今回は、その一つひとつをつなぎ合わせ、採用活動の設計図=地図として整理することを目的に、総まとめを行います。

「小さい組織だから、採用ブランディングなど関係ない」と感じる経営者・採用担当の方もいるかもしれません。しかし、逆に10名前後のクリニックや事業所ほど、採用戦略の仕組み化が強い武器になるのです。限られた人員・予算の中でも「誰に・どう見られ・どこで接点を持ち・どう判断されるか」を可視化することで、効果的かつ持続可能な採用活動が実現します。

採用担当者が持つべき“地図”を、ここで一緒に描いていきましょう。

 

「採用ブランディング」はすべての起点

採用活動を考える上で、最初に必要なのが「自院はどう見られたいか」「どんな人に来てほしいのか」を整理することです。これが、いわゆる採用ブランディングの考え方となります。「ブランディング」というと難しく感じるかもしれませんが、特別なことを打ち出す必要はありません。自院の特徴や価値観を伝わる言葉にして、発信の軸を作ることが目的です。

例えば、子育て中のスタッフが働きやすい、人間関係のストレスが少ない、教育サポートが丁寧といった、実際に働いている人が感じている良さを見つけて言語化する。これが採用ブランディングの第一歩です。

また「誰にとっての魅力か」を明確にすることも欠かせません。若手・ミドル・復職希望者など、ターゲットによって響く内容はまったく異なります。自院が「どんな働き方を提供しているのか」「どんな価値観を大切にしているのか」を可視化しておくことで、求人票だけでは伝えきれない、選ばれる理由が浮かび上がってきます。

この「自院らしさ」が明確になっていないと、発信内容も応募導線もぼやけてしまいます。だからこそ、採用活動の最初のステップとして、自院らしさを見つめ直すことが非常に重要なのです。

 

「情報発信」と「導線設計」は届け方を決めることが重要

自院の魅力や価値観が整理できたら、次に考えるべきはそれをどう伝えるかです。どれだけ良い職場であっても、求職者に届かなければ意味がありません。ここで重要なのが、情報発信と導線設計の視点です。

近年では、求人媒体に掲載するだけでなく、自社ホームページやSNSを活用した発信が重要視されています。求職者の情報収集の流れは多様化しており「たまたま見かけたSNSの投稿が気になって調べてみた」「院内の雰囲気をブログで見て安心した」など、求人以外のタッチポイントから応募に至るケースも増えています。

ここで活きてくるのが、第7回でご紹介した採用ジャーニーの視点です。求職者はすぐに応募するわけではなく①知る→②興味を持つ→③検討する→④応募するという段階的な思考の流れがあります。この流れに沿って「どの段階で」「どんな情報を出すか」を設計することで、スムーズな応募導線が実現できます。

下記は、それぞれのフェーズにおける設計例です。 (さらに…)

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執筆者紹介

株式会社NURSY

株式会社NURSY
(ナーシー)

有料職業紹介事業・人材募集に関する情報提供サービス・研修事業

2021年に設立した医療系HRテックスタートアップ。「日本の看護師不足を解決する」をビジョンに、看護師専門の人材紹介エージェント事業を展開し、総フォロワー数20万人を超えるSNSマーケティングの手法が評価され、事業を大きく成長させる。2022年には、採用コンサルティングサービス「NURSY REACH」をリリースし、約1年で取り扱い者数は100社を突破。

BtoC及びBtoBの両面から支援し、日本が抱える大きな社会問題の解決を目指している。

株式会社NURSYのWebサイトはこちら

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