医院開業コラム
必見!再発見!知っていることも多いけれど改めて語る物件コラム 第4回
2024.01.29
クリニック開業において重要なポイントになる「物件の選択」について、アイセイのコンサルタントがポイントや注意点をお伝えする本シリーズ。第4・5回は、東海エリアでの物件選びに必要な情報をご紹介します。
前編となる第4回では、東海エリアの物件選定の傾向や重視すべきポイント、これからの時代の開業にぜひ検討してほしい選択肢など、東海エリアを担当しているコンサルタントの佐波が解説します。
※首都圏のエリア・物件選定については第2回と第3回でまとめていますので、併せてご覧ください。関西エリアの物件選定については、第6回と第7回で解説する予定です。
【プロフィール】
佐波 達也(さば たつや)
医療モール開発・開業サポート担当:東海
アイセイ薬局に入社後、東海4県の店舗開発の営業活動に従事。その後は協力企業に出向し、開業支援および医療モール開発の経験を積み、関西エリアで医療モール開発を担当。2021年秋に東海エリアに戻り、物件選びから開業まで一貫してドクターを支援している。顧客が希望する土地を確保するため、自ら地主と交渉を行うことも。
――東海エリアでの開業における物件選定では、どのような傾向が見られますか?
東海エリアにおける物件選びは「名古屋市外」「名古屋市内」「名古屋駅・栄駅周辺」の3つの区域で傾向が分かれます。まず名古屋市外では、クリニック単独での戸建て開業が圧倒的に多いですね。ドクターが土地を地主から賃借し、そこにクリニックを建築するやり方です。詳しくは後述しますが、市外での開業は広い駐車場の確保が絶対条件になるので、整形外科などの来患数が多い科目では500坪あっても珍しくありません。
次に名古屋市内は、戸建て開業とテナント開業が半々くらいの割合で、近年はテナントが増加傾向にあります。戸建ての場合、郊外に比べて土地の確保が難しくなるため、駐車場を含めて200坪程度の土地を選ばれるケースが多いです。テナントは、ビル1階部分での開業がほとんどですね。
そして名古屋駅・栄駅周辺は、基本的にテナント開業です。賃料が高いため、空中階、かつ名古屋市内の他エリアよりも狭いテナントになります。
――物件選びの重要なポイントを教えてください。
東海エリアは、名古屋駅と栄駅、あとは金山駅や地下鉄東山線の主要駅周辺を除いて車社会になるため、駐車場を広く確保することが大きなポイントです。目安としては、名古屋市外では30台以上、市内なら10台前後は設けておきたいところですね。先に挙げた駅の周辺物件でも、できれば敷地内に、難しければ近隣コインパーキングなどと提携して、数台分の駐車場を確保しておくことをおすすめします。
また、車でアクセスしやすい立地であることも大切な条件になります。具体的には「片側1車線でほどよい交通量」がベスト。大きい幹線道路を横切る片側1車線道路などが望ましいです。市外の住宅地エリアなら、複数の団地をハブ状につなぐロードサイドがいいですね。
ドクターが自ら国道沿いの物件を探してくださるケースもあるのですが、朝晩の渋滞を理由に患者様が通院を敬遠するケースや、常に交通の流れがあって存在に気づかれにくかったりします。
――そのほかには、どのようなポイントがありますか?
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