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必見!再発見!知っていることも多いけれど改めて語る物件コラム

必見!再発見!知っていることも多いけれど改めて語る物件コラム 第11回(最終回)

第11回 「購入」「借地」「建て貸し」の費用はいくら違う?最適な選択をするために知っておきたいポイントを紹介

  • 医院開業のポイント

2024.10.16

クリニック開業の最大の要といっても過言ではない「物件選定」。本シリーズでは、物件選びで必要な基礎知識やプロならではの観点を、アイセイ薬局の開業コンサルタントがお伝えしています。

最終回となる今回のテーマは、土地と建物を用意する方法。「購入」「借地」「建て貸し」の3パターンに分けて、それぞれの選択肢の特徴や注意点などをご紹介します。

 

【プロフィール】
佐波 達也(さば たつや)
医療モール開発・開業サポート担当:東海
アイセイ薬局に入社後、東海4県の店舗開発の営業活動に従事。その後は協力企業に出向し、開業支援および医療モール開発の経験を積み、関西エリアで医療モール開発を担当。2021年秋に東海エリアに戻り、物件選びから開業まで一貫してドクターを支援している。顧客が希望する土地を確保するため、自ら地主と交渉を行うことも。

【プロフィール】
平川 宗史(ひらかわ そうし)
医療モール開発・開業サポート担当:首都圏
内装計画を含む物件関連全般、および会計や経営の知識が特に豊富なコンサルタント。コンビニエンスストアに19年間勤めた経験があり、9年間はスーパーバイザーとして各店舗の経営管理を、10年間は店舗開発部門で物件選定から店内デザインまで幅広く担当していた。物件提案から開業後の経営に関する相談まで、一貫してドクターに伴走できることが強み。

 

「購入」「借地」「建て貸し」のメリット・デメリット

――クリニック開業に向けて土地と建物を用意するにあたっては、どのような方法がありますか?

佐波:大きく分けると「購入」「借地」「建て貸し」の3パターンがあります。ドクターが土地を購入して建物を建てるのが「購入」、地主から借りた土地に自身で建物を建てるのが「借地」、他者が建てた建物を借りるのが「建て貸し」です。

平川:第10回に掲載している「戸建ての組成パターン」の表をご覧いただくと、各パターンの詳細がつかめると思います。ぜひ併せてチェックしてください。

――「購入」「借地」「建て貸し」それぞれのメリットとデメリットを教えてください。

佐波:まずは「購入」からご説明しましょう。購入のメリットは、何といっても自由度の高さです。地主の意向に左右されず好きなように建物をデザインできますし、契約期間を気にする必要もありません。また、当然ですが購入した土地と建物は自らの資産となります。
一方のデメリットは、土地を購入する分、初期費用がかなり大きくなることでしょう。なお、土地の購入費は経費計上できません。

平川:ランニングコストの面では、管理・修繕費などがすべて自己負担になるというデメリットもありますね。

佐波:続いて「借地」のメリットは、土地を購入した場合よりもイニシャルコストを抑えつつ、自分の希望どおりの建物を建築できることです。特に東海地方で顕著ですが「土地を売るつもりはないが貸すならいい」と考えている地主さんは多いので、選択の幅も広がる傾向にあります。
デメリットは、事業用定期借地権設定契約となることが多く、期間満了後に再契約できる保証がない、つまり「意思に反して移転しなければならない」可能性があることが挙げられるでしょう。

平川:それから、契約解除時には土地を更地にして返還する必要がある点も頭に入れておいてください。

佐波:最後に「建て貸し」のメリットは、やはりイニシャルコストを抑えられることにあります。また、退去時に必要な対応は内装の原状回復のみで、負担が小さい点も魅力ですね。
デメリットは、建物の仕様にドクターの意向を反映するのが難しい点が挙げられます。希望した設備を整えられないこともあるでしょう。

平川:さらに「借地」と同じく、定期建物賃貸借契約を結ぶケースが多いため、希望に反して契約終了となる可能性もあります。

 

モデルケースで見るパターン別の費用と内訳

――「購入」「借地」「建て貸し」の3パターンで、必要な費用や、その内訳にはどのような差がありますか?

佐波:「300坪の土地に80坪の建物を建て、先20年間にわたって事業を継続する」という条件でモデルケースをつくり、3パターンの具体的な費用の差を見ていきましょう。前提条件は以下のとおりです。

【購入・借地・建て貸しのモデルケース】

開業に必要な費用は、主に「イニシャルコスト(土地購入費、建物建築費、保証金、運転資金、医療機器購入費など)」と「ランニングコスト(固定資産税、借地料、テナント料、人件費など)」の2つに分けられます。基本的にイニシャルコストが最も大きくなるのは「購入」、最も小さくなるのは「建て貸し」です。反対に、ランニングコストは「建て貸し」が最も大きく、「購入」が最も小さくなります。そして、以下が各ケースでかかる費用の内訳、合計額の目安です。

(さらに…)

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