医院開業コラム
もやっと先生のための科目別開業ポイント 第11回
2024.07.23
今回は、循環器内科クリニックの開業のポイントについて解説いたします。循環器内科は、内科領域の中で競合医療機関が多い診療科目です。内科全体の診療科目の中で競合医療機関が最も多いです。経営戦略が重要になりますので、クリニックコンセプトを基に、立地選定・事業計画立案など開業前にしっかりと準備してください。開業のポイントに加え、成功事例を記載していますので、循環器内科の開業準備をする際の参考にしてください。
循環器内科クリニックの開業資金は、運転資金と設備資金を合わせて7,000万円以上必要です。超音波診断装置や血圧脈派検査装置といった設備を導入することが多く、医療機器導入費用だけでも2,000万円以上必要になります。専門性が高いほど集患に時間を有する傾向にあるため、十分な運転資金を準備することをお勧めします。他のクリニックとの差別化などを考慮し、心大血管疾患リハビリテーションなどを実施する場合は、施設基準を満たすために専用の機能訓練室が20㎡以上必要になります。その分、必要な開業資金は増加しますので、リハビリを実施する際には特に事業計画を綿密に計画するようにしましょう。
【循環器内科の設備費用】
循環器内科の開業医の平均年収は、医療経済実態調査で公表されておらず、損益差額が提示されていません。勤務医の就労実態と意識に関する調査でも循環器内科のみでは公表されておらず、呼吸器科・消化器科・循環器科の勤務医の平均年収は約1,297万円となっています。内科の勤務医の平均年収は約1,247万円ですので、わずかですがより専門性の高い標榜のほうが、平均年収が高くなっています。
導入する医療機器が多くなるほど、より多くの開業資金を準備する必要があります。おのずと返済額も高くなり、手元に残る金額が減少する可能性がありますので、事業計画をしっかりと検討し、開業準備をするようにしましょう。
【循環器内科の勤務医の平均年収】
参照)2012年 勤務医の就労実態と意識に関する調査_独立行政法人 労働政策研究・研修機構
循環器内科クリニックの開業に関するポイントを4つ記載しますので、開業する際の参考にしてください。
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