医院開業コラム
クリニックのWEBサイト‐得する12の新常識 第11回
2017.09.27
年々、SNSの導入を考えるクリニックが増えています。ですが、導入するにあたって「どのSNSが最適なのかわからない」「続けられるか不安」「導入する意味はあるの?」など、さまざまな疑問や不安が浮かぶと思います。
そこで今回は、SNSの基礎知識から運用のポイントまでご紹介していきます。
ひと言でSNS(Social Networking Service)といっても、さまざまなサービスがあります。やみくもにSNSを始めても効果は現れません。まずはそれぞれの特徴を知り、クリニックに合ったサービスを選択することが大切です。代表的なSNSとして、Facebook、Twitter、Instagram、LINEについて詳しく見ていきましょう。
【Facebook】
[Facebookの特徴]
【Twitter】
短文(140字以内)が時系列どおりに表示されるTwitterは、リアルタイム性が高いSNSで、若年層を中心に利用されています。多くのユーザーは、匿名でアカウントを作成しています。匿名性が高い分、リツイートしやすく不特定多数への拡散が期待できますが、炎上する危険性も高いサービスです。そのため、クリニックにはマッチングしづらいSNSとなります。
[Twitterの特徴]
【Instagram】
Instagramは、画像(写真)をコミュニケーションの中心としたSNSです。10〜30代の女性ユーザーが多いサービスで“インスタ映え”する観光スポットや、飲食店で写真を撮ることでも流行していますね。Instagramには、リツイートやシェアのような拡散機能が標準装備されていないため、「ハッシュタグ(#から始まる文字データ)」を付けることで投稿を見つけやすくします。
多くのクリニックでは導入しにくいタイプのSNSですが、Instagramのメインユーザーは10~30代の女性であり、インスタ映えするような写真をアップできる診療科目を考えると、【産婦人科】が一番適応する診療科かと思います。たとえば、赤ちゃんやお食事、教室の様子などを(掲載の許可を取った上で)アップすることは、出産を考えている方や入院予定の方に安心感や期待感を与えることができるからです。
[Instagramの特徴]
【LINE(LINE@)】
LINEは今やメールに替わるコミュニケーションツール。ほかのSNSよりも幅広い年齢層の方が利用し、圧倒的にユーザー数が多いサービスです。「LINE@」はビジネス向けのLINEアカウントのことで、アカウントを取得するとユーザー(友達登録した人)にメッセージを一斉送信することができます。友達を集めなければ効果を発揮せず、積極的に友達登録を促す必要があります。
また、「広い世代に普及していて開封率が高い」ため、使い方次第ではとても効果的なツールといえます。ただし、個人のLINEへ直接メッセージを送る行為となりますので、送信頻度や時間帯に気を付けましょう。
[LINE (LINE@)の特徴]
SNSは「双方向のコミュニケーションツール」です。SNSで何かを配信すれば、何かしらの反応があると思って利用しましょう。また、SNSを通して質問やクレームが届く可能性もあります。その対応が難しい場合は「SNSは使わない」という判断も必要です。
リスクを減らすためには「誰が、どんな頻度・タイミングで、どんな内容を配信するのか」を決めておくことが大切です。投稿するまでの承認フロー(例:必ず院長が公開ボタンを押すなど)を想定しておくことも重要になります。
SNSを始めただけで、集患・増患につながるわけではありません。SNSで何を配信するかが重要であり、「患者さんや地域住民にとって、魅力的な情報が配信されていることが集患・増患につながる」という点は、どんな広告媒体でも変わりません。
今後もSNSは進化することが予想されます。SNSのメリット・デメリットをご理解いただいた上で、クリニックのファン形成に役立てていただきたいと思います。
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