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医療分野におけるクラウド技術の活用ポイント

「地図」「経路案内」「メール」「スケジュール」など、我々は日常の中で、クラウドサービスを普通に利用できるようになりました。医療分野でもクラウドコンピューティングが2010年に解禁され、早9年が経とうとしています。いよいよ、本格化する医療分野でのクラウド技術の活用に注目が集まっているのです。

クラウドの活用より多方面へ期待が広がる

クラウドを活用することのメリットとして、真っ先に頭に浮かぶのは「低価格化」でしょう。システムを医療機関が個別に保有するのではなく、複数の医療機関でシェアすることで、導入コストが下げられるのではないかと期待されています。

低価格化を実現する背景には、開発のプラットフォームの統一化があります。統一化により、開発コストの低減が期待でき、サポート面でも企業内にあるサーバをメンテナンスする形になるため、サポート拠点を多く保有する必要がなくなるのです。これらのことから、他業種から医療業界への新規参入が進んでいます。

また、インターネットの環境さえあれば、どこでもシステムを利用できます。その上、自由に端末を選べることも、クラウドへの期待として大きいのではないでしょうか。さらに、システム間連携も、クラウド技術の普及によって技術の共通化(API連携)が進み、システム同士の連携がスムーズになるのではないかと期待されています。

利用する前に不安要素の確認が必要

一方、クラウド活用の不安点としては「セキュリティ面」が真っ先に挙げられます。例えば、情報の漏洩や悪意のあるハッキングなどに対して、どのように対策が行われているのか不安を感じる人も多いでしょう。

また、クラウドサービスはインターネット接続を基本としていますので、ネットのトラブルで使用できなくなるのではないか、スピードが落ちてしまうのではないかと考える方もいらっしゃるかと思います。これらの不安については、サービス利用前に十分な確認が必要です。クラウドの活用における主な期待点・不安点を、以下にまとめました。

クラウド型電子カルテの導入は拡大傾向

クラウドは、期待は大きいものの不安もあるという状況の中で、確実に医療分野での活用が始まっています。クラウド型電子カルテの導入は増えてきているのです。

クラウド型電子カルテは、インターネットがつながればどこでも電子カルテの使用ができるため、電子カルテを外に持ち出す必要がある在宅医療での利用が先行して進みました。その後、外来医療でも新規開業を中心に導入が始まっています。

また、クラウド技術は複数の拠点をつなぐ際にも効果を発揮しやすく、複数拠点を持つ大規模な診療所でも、クラウド型の電子カルテを採用する傾向が出始めています。今後は電子カルテだけでなく、さまざまな分野でクラウド技術の活用が進むことが予想されるでしょう。

地域連携ネットワークの普及を妨げる問題点とは

現状では院内の情報共有は進んだものの、医療機関をまたいだ地域での情報共有はあまり進んでいません。これまで地域連携ネットワークがあまり進まなかった背景には、セキュリティの観点から、長らく電子カルテはインターネットにつなげずに隔離することが一般的であった点、電子カルテの標準化がほとんど進んでいない点が原因と考えられます。

しかしながら、在宅医療ではさまざまな医療機関との連携が必要になることから、少しずつ連携が始まっています。地域の医療機関をつなぐシステムは、自治体や医師会などが運用するクラウド技術を活用したネットワーク網が代表的です。これらのネットワーク網にアクセスして、利用することになります。

例えば、電子カルテを連携するには接続作業が必要となります。この接続コストを誰が負担するのか、地域連携ネットワークの維持運営にかかるコストを地域でどのように配分するかという問題が普及を妨げてきたのでしょう。

今後はクラウド技術が普及・一般化されることで、接続、維持、運用にかかるコストが低減されるのであれば、地域連携ネットワークが進むと思われます。

今後もクラウド技術の活用が注目される

1. 診療予約システム
クラウドの活用で、最も普及が進んでいるのは「診療予約システム」です。2010年の医療分野でのクラウド解禁を境に、多くのメーカーがクラウドタイプの診療予約システムをリリースしています。従来のオンプレミス型よりも価格が安価であったため、導入ハードルが一気に下がり、認知、そしてシェアを獲得しました。診療予約システムの普及の背景には、保持する個人情報が少ない点と、インターネットの普及が急速に進み、ネット予約が一般的になったことが大きいと考えられます。

2. Web問診システム
クラウド技術を活用したシステムで、現在注目されているのが「Web問診システム」です。従来の紙の問診票をWebシステムとして再構築したものですが、単にデジタル化するだけではなく、問診内容から診療科や疾患を類推するアルゴリズム(AI)を搭載するものも出てきています。ホームページに搭載して利用したり、電子カルテに連動したりすることで、さまざまな価値を提供するのではないかと期待されています。

3. オンライン診療システム
2018年の診療報酬改定で評価された「オンライン診療」で利用されるシステムは、ビデオチャットによる診療から、カードによる決済、バイタル管理などが行える機能があり、クラウド技術の恩恵を大きく受けているシステムのひとつです。先に取り上げた、問診機能を搭載しているものもあります。次回改定で期待される本格的な評価と相まって、患者さんと医療機関をつなぐシステムとして、今後の普及が見込まれるシステムです。

経験豊かなサポートスタッフが、先生方一人ひとりのニーズに合わせた医院開業サポートを行っております。個別相談を無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

mr.oonishiMICTコンサルティング株式会社
代表取締役 大西 大輔(おおにし だいすけ)

一橋大学大学院MBAコース修了後、医療コンサルティングファーム「日本経営」入社。2002年に医療ITの展示場「MEDiPlaza」を設立し、3拠点の統括マネージャーに就任する。2013年「電子カルテ・クラーク養成講座」を開講。2016年に独立し「MICTコンサルティング」を設立する。現在は広島県にある穴吹医療福祉専門学校の非常勤講師を務め、過去3,000件を超える医療機関へのシステム導入の実績から、医師会、保険医協会などの医療系の公的団体を中心に講演活動および執筆活動も行う。また、診療所・病院のコンサルティングにおいて、看護師、リハビリスタッフ、事務員に対して、診療報酬点数、診療録の記載などの指導にも取り組んでいる。

MICTコンサルティング株式会社のWebサイトはこちら
※このコラムは、2019年7月現在の情報をもとに執筆しています。

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