医院開業コラム
クリニックのWEBサイト‐得する12の新常識 第1回
2016.11.16
こんにちは。株式会社DEPOCの安岡と申します。弊社では、医療機関に特化したWEB戦略をサポートしています。
これから、12回に渡り、クリニックがどのようにインターネットやホームページを効果的に活用していけば良いのか、実例を交えてお伝えしていきたいと思います。
ホームページをパソコンだけで見る時代は終わり、スマートフォン・タブレットなどのデバイス保有率はここ数年で急速に増加しました。それに伴い、スマートフォンでインターネットを利用する人口は4,300万人(2014年9月時点)を超え、デバイスのサイズや種類も増え続けています。
今やマルチデバイスに対応しているホームページであることは、必要不可欠となっています。
では、スマートフォンの普及により、患者さんの動向はどのように変化したのでしょうか?
スマートフォンや様々なデバイスの普及に伴い、8割近くの人がインターネットで健康や医療に関する情報を収集する時代になりました。患者さんにとって「気になったら、まずネットで調べる」ことは、すでに当たり前なのです。
また、予約システムや口コミサイトなど、インターネットを活用したサービスも普及しました。今では患者さんにとって医療機関とつながる一番身近な媒体が、インターネットやホームページとなっています。
デバイスの普及と共に様々なインターネットのサービスが生まれました。誰でも情報の配信や獲得がしやすくなり、一気にインターネットが身近なものとなりました。クリニックの経営においても、ブログやSNSなどの新しいサービスを活用し、診療時間外でも患者さんとの接点を持つことにより、ファン形成や患者さんへのアプローチなど新たなコミュニケーションを構築することが可能となりました。
インターネットのサービスは、比較的簡単にスタートできるものだからこそ、いかに運用するかがキーポイントとなります。どのような活用方法があるのかは、これからのコラムでご紹介していきたいと思います。
しかしながら、注意点もあります。ホームページを作成し情報を発信していても、検索エンジン(Google やYahoo!など)の検索結果に表示されず、患者さんまで情報が伝わらない状態では、クリニックにとっても患者さんにとっても意味がありません。そのために必要となるのがSEO対策です。
日本の検索エンジンといえば、Googleと Yahoo!が主に利用されており、この2つで全体の92%を超えるシェアを占めています。SEO対策※とは、それらの検索エンジンの検索結果において上位に表示させることで、ユーザー(患者さん、医療従事者など)をホームページまで導くための対策のことをいいます。補足ですが、Yahoo!検索エンジンのアルゴリズム(検索結果を決めるためのプログラム)は、Google検索エンジンのアルゴリズムが使用されています。つまり、Googleに対してSEO対策ができていれば、全体の約92%に対して対策ができていることになります。
では、Googleはどのようにして検索順位を決めているのでしょうか?
Googleはユーザにとって価値のあるコンテンツ(情報)を提供するために、検索アルゴリズムのアップデートを頻繁に実施しています。細かなものを含めると年間500回以上アップデートが行われているといわれています。また、過去のアップデートの内容を見ると、価値のあるコンテンツの提供を疎かにした「検索で上位に表示させるためだけの対策」を排除することで、よりユーザに有益な情報を届けることを目指していることがわかります。
つまり、少し前に流行った「被リンクを増やす」といった小手先のSEO対策だけでは、上位表示は難しくなってきているということです。
さて、「ユーザー(患者さん)にとって価値のあるコンテンツの提供」とは、どういうことでしょうか。
具体的には、
・より多くのデバイスに対応している
・ユーザーにとってわかりやすく情報が整理されている
・クリニックの基本情報がわかりやすく掲載されている
・最新の情報が配信されている
・どのような診療・検査が受けられるかが丁寧に説明されている
など、挙げればきりがありませんが、専門知識を持つ制作者(制作会社)と情報を発信するクリニックや病院が協力することで、患者さんにとって有益な情報を提供できるホームページを作ることができます。しかし、それを継続していくことが最も重要です。
より詳細なSEO対策については今後もご紹介していきたいと思います。
医療機関やクリニックの主たる目的は「患者さんのためになるものを提供すること」です。
インターネットは市場や業界の変化がとても速く、少し前まで常識だったことが今では常識といえないことも少なくありません。だからこそ、この流れに惑わされることなく「患者さんのため」を軸に、クリニック経営に役立つホームページを制作・運用していただければと思います。
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