医院開業コラム
看護師採用のプロ直伝 採用NEW STANDARD 第2回
2025.01.16
「自社にどんな採用サイトが合うのか、まったく分からない……」一度は、このような悩みを感じたことがある経営者・人事担当者も多いのではないでしょうか?特に、医療・福祉業界は人材採用の難化が進んでいる業界です。だからこそ、日々新しい採用サービスが生まれ続けています。
第2回となる今回は、代表的な3つの採用手法と、その特徴についてお伝えします。自社の採用課題と照らし合わせ、最も相性の良い採用手法選びの参考になれば幸いです。
メリット:採用までの工数が少ない
デメリット:採用コストが高い
医療・福祉業界の採用手法の中で、最もポピュラーなサービスのひとつです。過去に利用したことがある法人様も多いのではないでしょうか?このサービスでは、転職を希望する看護師(求職者)を人材紹介エージェントが代わりに集客し、キャリアアドバイザー経由で求職者が希望する就業先を仲介します。
人材採用に関して、よく話題に上がるのが「早期退職率の高さ」です。NURSY調べ(※)では、一般的な人材紹介エージェント経由で入職した看護師の4人に1人(約25%)が、6カ月以内の早期退職につながっているというデータもあります。
※参照:株式会社NURSY
人材紹介エージェント経由で採用を成功させるためのポイントは多くありますが、当コラムでは「エージェントコントロール」に絞ってお伝えします。エージェントコントロールとは、人材紹介エージェントの担当者と細かにコミュニケーションを取って情報共有を行い、採用活動を効率的に進めることを指します。
医療・福祉業界の人材紹介エージェントの活用で浮き彫りになっている課題は、採用活動が“人材紹介エージェント任せ”になっていることです。人材紹介エージェントを活用する際、例えば契約関係になっているところが何社かあるとします。その中で、担当者の名前を知っている会社はどれくらいあるでしょうか?「候補者ベースで多くの人材紹介エージェントを使っている」という状況は、理想的な活用環境ではありません。なぜなら、人材紹介エージェント側は、紹介先の定性的な特徴をほとんど理解できていないからです。
給与・自宅との距離・休日日数などの働く条件面でのマッチングが先行してしまい、組織運営の本質である「理念への共感」がほとんど訴求されていない上で「経験と雰囲気が良いから」という非常に曖昧な理由で採用に至るケースが散見されます。そして、結果として事業者側も求職者側も「思っていたものと違った」という理由で、早期退職が発生してしまうことは容易に想像できるでしょう。
人材紹介エージェントを活用して採用を成功させる第一歩は「単に自社に人材を紹介してくれるサービスではなく、自社の魅力を自分たちに代わって情報発信してくれるサービスである」という考え方を理解しなければなりません。「良い方がいれば……」というコミュニケーションをなくし、自社のどのような想い・理念に共感している人材がマッチするのか、定量的な条件面のみの採用活動を脱却していく必要があります。
対象となる候補者の総数や、紹介数などの情報を事業者側が把握し、人材紹介エージェントを事業者側が能動的に動かしている状況が、人材紹介エージェントとの理想的な関わり方といえるでしょう。
メリット :採用ターゲットに効率よく求人を訴求できる
デメリット:採用成果にかかわらず掲載費が発生する(一部、成功報酬のサービスもある)
この記事をシェアする