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「受付の自動化」が医療の世界にもたらす影響とは

少子高齢化が進む我が国において、現在生産人口の減少が大きな問題となっており、「働き方改革」が急ピッチで進められています。政府の進める働き方改革では、残業の削減や有給休暇の取得の促進といった「環境整備」が先行して議論、推進されています。

しかしながら、労働時間の短縮だけでは片手落ちであり、今こそ「生産性向上」に取り組む必要があるのです。そこで、今回は「受付」の自動化の取り組みに注目してみます。

受付部門は「ヒト」から「コンピューター」に

日常生活の中で、この10年の間に著しく人がいなくなった部門があります。それは「受付」です。例えば、駅の自動券売機や銀行のATM、飲食店の食券機が普及していき、受付業務は「ヒト」から「コンピューター」へと変わってきています。また、レジスターの進化も著しく、「レジ打ち」という仕事はほぼなくなりつつあります。商品の代金をお預かりすれば、それをレジに投入するだけで自動的に釣り銭が出てくるようになりました。

医療の世界でも、受付業務の効率化や人員削減を目的に、自動精算機やセルフレジが導入されています。当初は、機器の価格が高額であったことや、機器のサイズが大きかったことから、大規模病院を中心に設置されていました。しかし、普及に伴い導入コストが下がってきたことと、狭い受付でも設置できるようにサイズが小さくなったことで、現在では中小規模病院、そして診療所にさえも設置されるようになったのです。

かつて、開業医から「電子カルテを導入すると受付のスタッフは減りますか」という質問をよく受けました。それに対しては「電子カルテを導入すると受付業務は減りますが、人数自体は減ることはありません」と答えていました。しかし、今では「電子カルテと自動精算機を導入すれば、確実に受付スタッフの人数が減ります」と答えています。

自動精算機の仕組みとメリット

自動精算機は、受付スタッフを介さずに、患者さん自らが自己負担金を簡単に支払う(清算する)ことができるシステムです。その流れとしては、

➀ 電子カルテ(レセコン)から本日の自己負担金のデータを自動精算機に送る
② 診察券によって患者さんを識別、自己負担金額を表示する
③ 患者さんは、モニターに表示された金額を指示された手順に沿って支払う

という仕組みです。

また、自動精算機の導入には以下のようなメリットが挙げられます。

➀ レジスターへの金額の入力間違いがなくなる
② 釣り銭も自動的に計算され支払われるために、渡し間違いがなくなる
③ その結果、人為的ミスによってレジの金額が合わないことがなくなる
④ 受付も経営者も、レジ間違いという問題で残業する必要がなくなる

このように、自動精算機を導入することで、さまざまな面で労働時間が短縮されるとともに、ミスが減少します。また、院長が「レジが合わない」と指摘することもなくなるのです。この“レジが合わない問題”は、どの診療所でも多かれ少なかれあります。この問題を改善することで、院長と受付によるレジを巡る気まずい関係が改善されるのです。

「人手不足」と「電子カルテによる標準化」がシステム化を進める

働き方改革において、ITの活用による「自動化」は、人員減少と労働時間の短縮をもたらします。また、同時にIT化は「業務の標準化」をもたらすのです。今後の深刻な人手不足を乗り切るためには、当然ながらヒトを減らす必要があります。しかしながら、これまで医療の現場ではなかなか減らすことができずにいました。それは、受付で行われている業務があまりにも複雑で、医師(経営者)にとって“ブラックボックス”であったためではないかと考えます。

例えば、受付のスタッフを減らすと、受付も会計もレセプト請求もできなくなると思われていました。これらを医師や看護師が代わりに行うのは難しく、高いハードルがあると考えられていたのです。また、特にレセコン操作などは熟練の技を要する職人が行うような業務であり、医師は到底できない業務と思われてきました。しかし、ひとたび電子カルテが導入されると、その業務は医師に一気に移管されるようになりました。電子カルテが増えてくると、医療機関での勤務経験がないスタッフでも受付業務ができるようになっていったのです。

ブラックボックスが透明化されると自動化が進む

さまざまな業務の標準化が進むことは、コンピューターに業務を置き換えることを可能にします。これまで、コンピューターに置き換えることが難しい業務のほとんどは、業務自体が複雑であるか、意思決定をする経営者がわからないブラックボックスになっている業務でした。

しかしながら、それらのハードルは業務の標準化が進むことで、コンピューターに置き換えることが可能になったのです。自動精算機は、その一例といえるでしょう。今後、ますます医療の受付は自動精算機以外の部分にも範囲を広げて自動化が進み、ヒトからコンピューターに置き換わっていくことが予想されます。

【自動精算機】

経験豊かなサポートスタッフが、先生方一人ひとりのニーズに合わせた医院開業サポートを行っております。個別相談を無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

mr.oonishiMICTコンサルティング株式会社
代表取締役 大西 大輔(おおにし だいすけ)

一橋大学大学院MBAコース修了後、医療コンサルティングファーム「日本経営」入社。2002年に医療ITの展示場「MEDiPlaza」を設立し、3拠点の統括マネージャーに就任する。2013年「電子カルテ・クラーク養成講座」を開講。2016年に独立し「MICTコンサルティング」を設立する。現在は広島県にある穴吹医療福祉専門学校の非常勤講師を務め、過去3,000件を超える医療機関へのシステム導入の実績から、医師会、保険医協会などの医療系の公的団体を中心に講演活動および執筆活動も行う。また、診療所・病院のコンサルティングにおいて、看護師、リハビリスタッフ、事務員に対して、診療報酬点数、診療録の記載などの指導にも取り組んでいる。

MICTコンサルティング株式会社のWebサイトはこちら
※このコラムは、2019年8月現在の情報をもとに執筆しています。

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