医院開業コラム
先輩開業医の妻に聞きました 第1回(後編)
2025.08.26
院長夫人である先輩開業医の妻にインタビューし、院長夫人としての仕事や役割、心構えなど、さまざまなお話をお届けする、シリーズ「先輩開業医の妻に聞きました」。後編となる今回は、前編に続き「うえのとしあき脳神経クリニック板橋」の上野さえ子さんに、開業前の準備や開業後の院長である夫との関わり方、最も配慮している点などについて、お聞きました。
月1回行われていた開業コンサルとのアポイントに毎回出席し、事業計画や資金調達などの情報を把握していました。開業前は準備が山積みですが、内装をはじめ、ソファ、診察券、ユニフォーム、ロゴマークなどのデザイン全般は私に一任されていたんです。
内装のデザインカラーはホワイトをベースにして、扉などには木目調を取り入れ、北欧のホテルのようなイメージに。所々に観葉植物を飾るなど、患者さんがホッとできる癒しの空間を目指しました。特に、壁紙は小さい見本帳を提示されても部屋単位で見ないとピンとこなかったので、ショールームへ足を運んで検討しました。
また、設計は患者さんがぶつかってケガをしないように考慮しました。受付カウンターはなるべく角のないよう丸みを持たせる工夫をし、通路は車イスが通れるぐらいの広さにしています。
【うえのとしあき脳神経クリニック板橋のロゴ】
パンダといえば「上野動物園」というイメージがあったので、クリニック名とかけて″うえの“つながりでパンダを採用しました。幸運を運ぶ四つ葉のクローバーを抱いているところがポイントです。このロゴには、パンダのように柔和でどっしりと頼りがいがあり、誰からも愛されるクリニックになりたいという願いが込められています。
はい。医療機器は高額なので、慎重に選ばないといけません。6社ほどの業者さんからプレゼンを聞き、相見積もりを取り、最終的に2社まで絞りました。価格交渉は当然ですが、それよりも大切なのは性能です。実際に工場へ見学に行き、私自身がMRIに入って検査をしてもらったところ、説明された印象と少し違うことが分かりました。夫と相談を重ねて「これだ!」と納得できる機器を最終的には発注できたので、自分の目で確認してよかったと思っています。
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