医院開業コラム
クリニックのためのWeb集患教室 第1回
2023.06.13
「集患するツール」といえば、どのようなものが思い浮かびますか?駅や道路などにある屋外看板、バスのアナウンス広告、チラシ、リーフレット、ホームページ……さまざまな種類があります。
こうしたいわゆる「プロモーションツール」は、クリニックの立地、周辺人口、診療科目などによって最適なものが変わってきますが、今全国的に必要なのは「Webプロモーション」です。何となくWebプロモーションの必要性を感じている先生方も、多いと思います。“なぜ必要なのか”、その理由と、マストで押さえておきたいツールについて、お話ししていきます。
病院・クリニック選びに活用した情報源は?(回答人数:4,000人)
1位:ホームページ 77.6%
2位:ポータルサイト 63.4%
3位:友人・知人からのクチコミ 23.7%
4位:SNS 6.8%
5位:路上・電柱の看板広告 5.7%
6位:情報誌・フリーペーパー 5.0%
7位:駅・バスなどの交通広告 3.7%
8位:新聞広告・折込チラシ 3.6%
9位:テレビ・ラジオ 2.2%
10位:その他 1.9%
※出典:ドクターズ・ファイル編集部「患者のクリニック選びに関する調査」(2020年7月実施)
上記のように、1位・2位のWebサイトから情報を収集する人が半数以上を占めており、圧倒的にWebプロモーションが集患を左右すると言っても過言ではない時代になってきていることが分かります。3位にランクインしている友人・知人からのクチコミや紹介は、ひと昔前は主流でした。そのため、当時も医療業界にいらっしゃった方は「クリニックがプロモーションを積極的にしなくても患者さんは来る」という時代を経験されているかもしれません。
しかし、インターネットやスマートフォンが普及した現代では「自分で情報を探す」ことが当たり前になり、自然と「クリニックも自分で探す」時代に変わったのです。
このように、ここ10年の間でインターネットでのプロモーションが主流になってきましたが、さらにここ1~2年で顕著になってきているのが「検索方法の多様化」です。今まではGoogleやYahoo!といった検索エンジンでの検索方法が主流でしたが、Googleマップをはじめとする地図アプリでの検索の普及が急速に増えています。また、10~20代の若者世代においては、Instagram、YouTubeなどSNSを使った検索方法が一般的になり始めています。
このように検索方法が多様化すると、ターゲットとなる患者さんがさまざまな媒体に分散します。今までのクリニックのWebプロモーションは、検索エンジンに表示されるホームページだけでよかったのですが、それだけでは地図アプリやSNSだけで検索している人たちに気づいてもらうことができなくなってしまっているのです。そのため、現代のクリニックのWebプロモーションは「ホームページ+@」で考える必要があります。
クリニックにおける主なWebのプロモーションツールの種類には、以下のものが挙げられます。
とはいえ、ホームページに加えてSNSを何種類も運用するには、それなりの時間と労力が必要です。各種SNSを普段から使っていて慣れている方は最初から導入しても差し支えないかと思いますが、そうでない場合は、最初から一気に行うのではなく、最初に必ず押さえておくべきツールをしっかり運用し、その上で余力が出てきたら徐々に増やしていくことをおすすめします。
次に、必ず押さえておきたい「ホームページ」「Googleビジネスプロフィール」「Web予約システム」の3つについてお話ししていきます。
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