医院開業コラム
わが子を医師にするための9つのルール 第9回
2016.02.19
こんにちは、藤崎です。
わが子を医師にするために、まず親がしなくてはいけないこと!それは「3つのリセット」です。
第1に「時間のリセット」
第2に「夫婦間のリセット」
第3に「地域性のリセット」
これから2回にわたって「3つのリセット」について説明してまいります。
今回のコラムの最大の目的は、皆さまが子育てをしていく上で必要な情報をリセットしていただくことにあります。前回お伝えした「センター試験の廃止~英語教育改革」など、更新が必要な情報は今後も継続してお届けしていきますので、ご安心ください。
とはいえ、一番リセットが難しいのは情報そのものよりも「親のスタンス」のリセットなのです。特に医師の場合はこれが顕著です。
大切なのは「主役は子ども」だということ。ゴルフでいえば、「プレイヤーは子ども自身」で、私たち親は、ともにコースを廻る「キャディ」なのです。
例えば、あなたがティーショットを大きく曲げてしまい、ボールは林の中に……。自分の至らなさを心の中で反省しています。その後ろでキャディが「あ~あ~!あんなに曲げちゃって!あそこに入れちゃうと出すの大変なんですよね~」とか、「若いのにあんまり飛びませんね~!私の方が飛ぶんじゃないかしら?」なんてつぶやいたら!!「こいつシバイたろうか!」と思いますよね(笑)そんなキャディは即刻解雇になるでしょう。
しかし、子育てにおいて、私ども親は同様のことをしてしまっているのです。難しい問題を前にして苦戦している子どもに対して「なんで、こんな問題がわからないんだ!そのこと自体、理解できないんだけど」とか、「俺がお前らの頃は、学校の試験なんて楽勝満点だったけどなぁ」みたいな……。そんなことを言われて、プレイヤーはどう感じるのでしょうか?
このような上から目線の発言は、思春期の子どもとの決定的な亀裂を生むこととなります。
特に医師の親の場合には注意が必要です。それは、医師はいつまでも、現役バリバリのプレイヤーだからです。
医師はだれよりも学び、精進して資格を獲得し、その後も常に学び、自らを高め続けなくてはいけない職業であり、いつまでも現役です。それを乗り越えてきた経験と自信から、同じ道を歩もうとしている子どもに対して「つい、口を出してしまう」のです。
このスタンスのリセットは、強烈な意識改革なくしてはできないものです。ご自身が優秀であればあるほどご注意ください。リセットといっても、「皆様のこれまでの経験や自信を捨てろ!」と言っているわけではありません。付き合い方のスタンスを変える、ということです。
もちろん、「子どもに対して遠慮をしろ!」と言っているわけでもありません。“プレイヤーが最高の実力を出せるための援助”というスタンスから発せられるものであれば、厳しい助言や、医師として必要な心構えを伝えることは、大いに結構だと思います。
「プレイヤーは子ども!親はキャディ」
大切なので赤文字で3回書いておきました!
例えば医療の世界で5年前の情報は役に立つでしょうか? 日進月歩の医療の現場では、3年前の情報ですら役に立たないこともあるでしょう。医師は常に最新の情報を取り入れ、更新する努力を続けていると思います。
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