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医院開業コラム

開業のタネ

イソノ医院の承継記

イソノ医院の承継記 第7回

ノリスケ、事務長となる。そして赤字転落。

  • 医業承継

2018.07.27

【前回のあらすじ】

イソノ医院にマスオが新たに加わった。しかし、医師が複数いることによって人件費が増加し、付随する業務は増える一方。事務長のサザエは仕事と家事との両立が難しくなり、引退を希望する。そんななか、ノリスケを新たな事務長として迎えることで、イソノ医院は新たな局面を迎えることになる。

こうしてノリスケが事務長に加わり、イソノ医院の運営体制は整ったかのように思えた。しかし、ノリスケにかかる人件費の増加で、ついにイソノ医院は赤字となってしまった。事態を打開するために、マスオはノリスケに相談することとなった。果たして、イソノ医院は黒字化することはできるのだろうか。

次回につづく

 

税理士笠浪真のワンポイントアドバイス

クリニック経営を順調に行うためには、資金繰りがポイントになります。赤字経営になってしまうと資金繰りが苦しくなり、銀行から追加の借入をしたり、人件費削減などのコストカットをしたりする必要があります。そうならないためにも、日頃から税理士による会計報告や、改善の提案をきっちりとレビューしておくことが重要です。

弊社では、日々の売上、経費などから作成した月次決算報告書で、資金繰りの確認を行います。そして、異常な数値や比率があれば、経営会議を開いて改善するようにサポートさせていただいています。また、日々のレセプトデータから、カルテの枚数、新規患者数などを分析して、前年数値やほかのクリニックとの比較から黒字化、またはさらに利益が出るための目標とすべき数値を設定しています。

ただでさえ、日頃から診療でお忙しいDrの先生方に安心して診療に集中していただくためにも、最低限の会計の知識はぜひとも知っていただきたい部分です。そして、クリニックの発展のためには、何としても資金繰りを安定していただきたいと思っています。

※このコラムは、2018年7月現在の情報をもとに執筆しています。

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執筆者紹介

笠浪 真

笠浪 真
(かさなみ まこと)

税理士法人テラス 税理士・MBA

京都府出身。国立滋賀大学経済学部卒業の後、同大学院にてMBA取得。在宅・特別養護老人施設にて、介護士として医療福祉の現場に携わり、会計事務所・法律事務所・コンサルティング会社を経て、税理士事務所を開業。これらの経験を、さらに医療の現場に役立てたいとの思いから、慶應義塾大学大学院医療マネジメント専攻にて、医療経営を学び直す。平成25年「医師からファーストコールされる存在」として、病院・診療所・歯科医院の会計に専門特化した税理士法人テラスを設立。経営理念に共感した医師・歯科医師より、多くの支持を得る。
税理士法人テラスのサイトはこちら

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