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医院開業コラム

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クリニック経営者のための医療ICT活用メソッド

クリニック経営者のための医療ICT活用メソッド 第33回

電子カルテの買い替えポイントを考える

  • 医院開業のポイント

2021.02.03

電子カルテは、よく「買い替えが難しい」と言われます。これは、クリニック向け電子カルテの「標準化」が進んでおらず、メーカー間の「データコンバート」がほとんどできないためです。

電子カルテの買い替えは、クリニックにとって大きな決断です。そこで、買い替えを失敗しないためのポイントを解説します。

サブスクリプションの採用で買い替えがほぼ不要に

従来、電子カルテは定期的に買い替える必要があります。その期間は5年から6年が一般的です。買い替えが必要な理由は、「WindowsOSが定期的に変更になること」と「システムのメジャーバージョンアップが定期的に行われている」ためです。これらの理由から、これまで電子カルテの買い替えは、やむを得ないとされてきました。

しかしながら、近年クラウドタイプの電子カルテの出現に伴い、「サブスクリプションモデル(定額制)」を採用するメーカーが増えています。このモデルでは、ソフトウエア側の定期的な買い替えが発生せず、ハードウエアのみを買い替えるだけで済むのです。

そのため、買い替えにかかる費用が抑えられるというメリットがあります。つまり、同じメーカーで使い続けるのであれば、サブスクリプションモデルは買い替える必要がほとんどなくなってきているのです。

買い替える理由の多くはコストとサポートへの不満

一方、現在使用している電子カルテの機能や操作、サポート、価格などに不満がある場合は、メーカーを変えるという選択肢が出てきます。私の知る限りでは「電子カルテを買い替えたい、メーカーを変えたい」と考えるきっかけは、コストとサポートへの不満であるケースが多いようです。

コストについては「なぜ、定期的にこんなに費用がかかるのか」「永遠に払い続ける必要があるのか」「もっと安いものがあるのではないか」といった不満です。また、サポートについては「トラブル時の対応が悪い」「質問に的確に答えてくれない」といった不満が挙げられます。いずれにしても、我慢の限界を迎えれば、メーカーを変えるという選択肢が出ざるを得ないのです。

「データコンバート」問題は買い替えの大きなハードル

いざ電子カルテメーカーを変えようとすると、大きなハードルとして立ちはだかるのが「データコンバート」の問題です。 (さらに…)

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執筆者紹介

大西 大輔

大西 大輔
(おおにし だいすけ)

MICTコンサルティング株式会社
代表取締役

一橋大学大学院MBAコース修了後、医療コンサルティングファーム「日本経営」入社。2002年に医療ITの展示場「MEDiPlaza」を設立し、3拠点の統括マネージャーに就任する。2013年「電子カルテ・クラーク養成講座」を開講。2016年に独立し「MICTコンサルティング」を設立する。現在は広島県にある穴吹医療福祉専門学校の非常勤講師を務め、過去3,000件を超える医療機関へのシステム導入の実績から、医師会、保険医協会などの医療系の公的団体を中心に講演活動および執筆活動も行う。また、診療所・病院のコンサルティングにおいて、看護師、リハビリスタッフ、事務員に対して、診療報酬点数、診療録の記載などの指導にも取り組んでいる。

MICTコンサルティング株式会社のWebサイトはこちら

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