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キャリア形成から考える「カリスマ理事長」との距離の取り方

2019年11月に、講師として参加したセミナー『クリニック経営講座・分院展開戦略[東京・大阪開催]』では、大変大きな反響をいただきました。ご参加いただいた皆様、貴重なお時間を頂戴し誠にありがとうございました。

今年改めて感じたのは、「開業医の先生方にとって、分院展開がより身近になりつつある」ということです。生きた事例として、実際に分院展開されている理事長先生方のご講演もあり、ご参加された開業医・事務長の皆様にとって、「よし、うちもやってみるか」というお気持ちになった1日だったのではないでしょうか。

さて、私はこのセミナーの中で「カリスマ理事長の時代」という内容についてお話しいたしました。メディアに登場するなど、周囲への影響力が大きいカリスマ理事長。今回は、一般の開業医や勤務医が、このカリスマ理事長とどのように距離を取るべきか、クリニック経営や医師のキャリア形成の視点で考えてみたいと思います。

高い知名度と経営力を持つ“カリスマ理事長”

ここでいう「カリスマ理事長」とは、以下のような方を意味します。

【カリスマ理事長の定義(板倉の私見です)】
・法人の経営理念を定め、自ら体現している
・クリニックの業務が適切にオペレーション化されている
・診療所単位、さらに法人の組織作りに長けている
などを備えた、一握りの卓越したクリニック経営者

カリスマ理事長はすでに複数のクリニックを運営しており、ほとんどの場合、患者さんが多く集まっていて経営も順調です。また、診療科目×地域で抜きん出た活躍をされており、その科目や地域の開業医であれば、誰でも一度はお名前を聞いたことがある知名度の高い方々です。それゆえ、科目と診療圏の重なる開業医にとっては、患者さんを取り合う強い競合になり得ます。また、分院展開する際には、分院長候補を取り合う採用競合(同じ求職者をターゲットとしている団体)にもなるのです。

もちろん、同じ地域の医師会に所属して懇意にしていたり、場合によっては学会や医局のつながりで友好的な関係を保っていたりすることも多々あるかと思います。開業医の先生方の高い品性を考えても、企業と違ってクリニック同士が表立った競争をする場面は少ないのが実状です。とはいえ、関係性が良好でも競合関係であることには変わりなく、患者さんや求職者から選ばれるかどうかで、経営状態に歴然とした差がついてしまいます。

さらに、カリスマ理事長の運営するクリニックは総じて集患力・採用力が高いため、今後はさらにネットワーク化が進む可能性が高いと私は見ています。このような現状がある中、一般の開業医や勤務医はどのように距離を取るべきなのでしょうか。

カリスマ理事長との距離の取り方

【開業医の場合】
A.適度な距離感を保つ(今まで通り)
直接的な交流は持たないものの、地域や業界から伝わってくる情報があると思います。また、ハローワークや求人広告媒体の情報などを参考に、カリスマ理事長傘下のクリニックの募集内容や給与などの条件を把握し、採用市場の一員として相場観をつかむことは、自院の採用にとって有効です。

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