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クリニック経営における事務長の役割と重要性

前回はクリニックに存在する組織的な課題のお話でした。その課題を解決する1つとして「事務長」を提案いたしましたが、今回は実際に事務長が「どんな役割を担っているのか」についてお伝えしていきます。

事務長の定義とその役割とは

前提として、事務長の定義は“院長と共にクリニックの経営を行うスタッフ”です。ここで一番重要なことは「共にクリニックの経営を行う」という点にあります。“共に”とは、事務長が院長の考えや想いに共感していることを意味します。院長は、事務長に対してクリニックでの「医療」を求めているのではありません。つまり、医療経験や知識は必要ないのです。

では、事務長は何をするのでしょうか。事務長の役割は、院長とスタッフの間に立ち、橋渡しとしてスタッフからの意見を吸い上げ、院長の考えをスタッフに伝えることです。第1回のコラムでもお伝えしたように、院長のもとにはいろいろな業務が集まってきます。

スタッフや患者さんからの意見や相談、苦情などにもすべて対応しなければならず、院長は本当に時間がありません。もちろん、本当に院長が対応しなければならないこともあるため、選定や優先順位付けが必要ですが、多くは院長でなくても対応できることが往々にしてあるのです。

院長業務に集中するためには“20%の環境づくり”が大切

皆さんは「80対20の法則」をご存知でしょうか。「パレートの法則」とも呼ばれており、“80%の成果は20%の要素が生み出している”といわれるものです。普段、院長が行っているたくさんの業務の中で、本当に必要な20%に集中できる環境になれば、今以上に大きな成果を得ることができます。しかし、多くの開業医は、それに集中することができずにいるのが現状です。

では、どうすれば、その20%の環境をつくることができるのでしょうか。答えは「院長でなくとも対応できるものは事務長に任せる」ことです。具体的には、スタッフや患者さんからの意見や相談をまず事務長が受け、院長に相談・対応してもらうべきかどうかを判断した上で必要なものだけを院長へ伝え(報告)、院長でなくともできることは事務長やスタッフ自らが対応することで20%の環境が可能になります。

重要なのは事務長が「院長の代弁者」としての認識を持つこと

事務長が自らの役割で重要な考えは「事務長は院長の代弁者である」という認識です。事務長は院長と共にクリニックの経営を行うスタッフであるため、クリニックのミッションやビジョンがある場合には、理解・共感していなければなりません。さらに、その想いを自分の言葉で伝えていかなければならないのです。

「院長が言っていたことは、こういうことです」「院長ならこのような考え方をするだろう。だからこうしよう」など、診療業務やクリニックに院長がいない場合には事務長が考え、行動しなければ、結局すべて院長に集まってしまいます。

しかし、代弁者としての役割にもかかわらず、事務長が院長の考えと正反対の行動をしているようでは、共に経営を行っていくことはできません。また、伝書バトのように右から左に流すだけなら、事務長である必要がないでしょう。

時に院長の意見とぶつかり合うことがあるかもしれませんが、理解し合えるまで話し合い、腑に落ちたからこそ、事務長が“院長の想い”として伝えることが可能になります。自分事として受け止め、院長やクリニックの考えとして自らの言葉や行動で体現することが、事務長の役割として求められるのです。

事務長の役割を果たすためにクリニックは何をすべきか

クリニックに事務長を設置するにあたって、必要なことがもう1つあります。

それは、クリニック内で「事務長とは何をする人なのか」を周知することです。特に、医療業務に携わることがない事務長は、スタッフから「何をしている人なのか」と思われてしまいます。信頼関係が築けないと“スタッフからの意見を集める”という事務長の役割を果たせなくなってしまう可能性も考えられます。

バックオフィスや事務室にこもって黙々と仕事をするだけではなく、クリニックスタッフと関係性を構築し、何かあれば「事務長に相談しよう」というくらいにならなければ、院長が求める事務長像には近づくことができないのです。

そのためにも、事務長を設置する際には、スタッフ・事務長共に目的(何のために)を明確にし、伝えなければなりません。この点が曖昧になると、院内でハレーションが起きたり、院長が求めていた結果が出なかったり、事務長のモチベーションが下がったりすることがあるので注意しましょう。

事務長を設置することで時間を有効活用できる

事務長がクリニックにいることのメリットは「スピードを上げて物事を進められること」です。院長は基本的に、診療を行っている時間帯は「経営業務」が止まっています。しかし、事務長がいることで、院長が診療している間にも平行して以下のような経営業務を進めることができるのです。

・業者との打ち合わせ
・マーケティング業務や企画と実行
・スタッフの採用面接
・教育プログラムの構築 など

本来、院長自身が診療後や休診日に行っていたことを事務長が診療中に取り組むことで、院長1人で対応するよりも早く実行に移せます。さらに、それまで院長が時間を割いていた業務を事務長が担うことになるため、その時間を院長は別の経営業務に充てることができるのです。

次回は「院長と事務長の関係」についてお伝えさせていただきます。

経験豊かなサポートスタッフが、先生方一人ひとりのニーズに合わせた医院開業サポートを行っております。個別相談を無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

医療法人梅華会グループCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)
M.A.F(医療活性化連盟)事務局長
村上 英之(むらかみ ひでゆき)

グローバルホテルチェーンで10年間の勤務経験を経て医療業界へ転身。兵庫県西宮市を中心に8診療所を展開する「医療法人梅華会グループ」のマーケティング部門責任者として、集患やブランディングに従事。また、開業医コミュニティ「M.A.F(医療活性化連盟)」の事務局長として全国の医院経営者へ学びの場を提供している。

医療法人梅華会のWebサイトはこちら
M.A.F(医療活性化連盟)のWebサイトはこちら
※このコラムは、2019年6月現在の情報をもとに執筆しています。

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