医院開業コラム
ビジョンを具現化するクリニック創りの羅針盤 第7回
2021.12.07
「クリニックを専門とした設計・施工会社」である私どもは、さまざまな場面で開業を考えているドクターにご質問をいただく機会があります。なかでもよく聞かれるのが、
「立地・物件選定で絶対に外せないチェックポイントはありますか?」
「内装業者はどのように選定したらいいでしょうか?」
……という質問です。
そこで今回のコラムでは、立地・物件と内装業者の選び方について詳しくお話ししていきます。
「どこで開業するのか」を決める際には、「外的環境(立地)」と「物件内部の状況」について、以下のような方法、観点でチェックしてみてください。
<外的環境(立地)>
候補物件があるエリアの街並みや暮らす人々の生活動線は、自分自身の目でしっかりと確かめておきましょう。時間帯や曜日を変えてチェックし、その変動を知っておくこともお忘れなく。外的環境は、どれだけ強い想いや潤沢な資金があっても変えられないので、入念な確認が求められます。
なお、開業セミナーなどでよく紹介される「診療圏調査」は、この外的環境を客観的に把握するために行われるものです。
<物件内部の状況>
物件選定の際、意外と検証が甘くなりがちなのが物件内部の状況です。クリニックモールなど、医療サービスの提供を前提として設計されている建物であればほとんど問題はありませんが、そうでない場合は以下のようなポイントを必ず確認してください。
なお、外的環境を診るプロは、開業コンサルタントなどの開業支援を仕事とされる方々に多くいらっしゃいます。自身の目で確認したうえで、プロの目で見た客観的な意見をもらえば、さらに安心感が増すでしょう。
一方の「物件の状況」を診るプロは、設計会社です(施工機能のみではなく、設計機能も兼ね備えた会社)。特に専門的な法令については、不動産仲介業者(宅地建物取引士)だけでなく、建物の設計施工に関する法令の専門家である設計会社にも確認してもらうことが必須です。
内装業者の選定は、以下にご紹介するステップ、判断ポイントを参考に進めてみてください。 (さらに…)
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