CLINIC Station Portal Powered by AISEI PHARMACY

ようこそゲスト

  • ログイン
  • 新規会員登録
  1. >
  2. >
  3. 「法人保険」の基礎知識と留意点

aisei-FP_sakuma_top

「法人保険」の基礎知識と留意点

前回まで、個人で加入する生命保険における支払い方や、受け取り方に関する税金についてお伝えしてきました。今回からは少し見方を変え、医療法人や株式会社(以下、二つを合わせて法人と呼びます)を経営する方の生命保険について考えていきます。

法人保険の目的と損金算入について

法人を経営する方が生命保険に加入する場合、保険料を法人が負担することができます。これを「法人保険」と呼び、保険契約者は「法人」となります。法人保険の主な用途は以下のものが挙げられます。

1.代表者に万一があっても、法人が無事存続するように加入する事業保障
2.役員・従業員に万一のことがあったときの死亡退職金の支払原資
3.役員・従業員の勇退退職金の積立

法人保険は保険の種類や受取人の設定などにより、法人の損金に算入できる場合があります。まずは保険種別ごとに損金算入の可否を見ていきましょう。

a.一生涯の死亡保障がある終身保険
 ⇒損金算入不可(全額資産計上)

b.一定期間の死亡保障がある定期保険
 ⇒損金算入可(タイプや保険期間により全部または一部可)

c.満期保険金がある養老保険
 ⇒損金算入不可(加入者や受取人の設定により一部損金算入可)

d.医療保険
 ⇒損金算入可(死亡保障の有無、解約返戻金の有無により不可の場合あり)

e.がん保険
 ⇒損金算入可(解約返戻金の有無により一部損金算入不可の場合あり)

損金算入は保険の種類や死亡保険金の受取人の設定などにより税務処理のルールが定められているため、注意が必要です。
※詳しくは「法人税基本通達」などを参照してください。

「死亡保障」を法人で確保する場合の留意点

ここで、生命保険のなかでも事業保障や死亡退職金の原資を目的として加入する、いわゆる「死亡保障タイプ」について考えてみます。この場合の生命保険は、次のようなパターンが一般的です。

・保険の種類:定期保険
・保険契約者:法人
・被保険者:理事長、理事、社長、役員など
・死亡保険金受取人:法人

「死亡保障タイプ」は保険料の一部、または全部を損金に算入できるため、多くの法人経営者がこの形の保険に加入されています。

個人で生命保険に加入する場合、生命保険料控除の範囲を超えた保険料は税引き後の可処分所得から支出することになります(第5回参照)。ですから、法人経営者のなかには「損金算入できるのであれば、個人保険より法人保険がいい」と仰る方もたくさんいらっしゃいます。そのため「個人で加入していた生命保険を、すべて法人契約に変更したほうがよいのか」という相談をされることも多いのです。しかし、果たして本当にすべての生命保険を法人契約にしてよいのでしょうか。

上記のケースでいえば、いざ万一が発生した場合には保険金の受取人は「法人」になります。以前お伝えしたように、個人保険はご家族の生活保障などを目的に加入されるものですから、法人契約に変更していたとすると、法人は受け取った死亡保険金をご家族にお渡ししなければなりません。法人からご家族に死亡保険金をお渡しする手段の代表的なものに「死亡弔慰金」「死亡退職金」があり、それぞれ以下のように計算されます。

「死亡退職金」・・・最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率
「死亡弔慰金」・・・最終報酬月額×6ヶ月(業務外)※業務上の場合は36ヶ月

この計算式をもとに、以下のケースにあてはめて算出していきましょう。

【例】法人設立し、理事長に就任して2年目。理事長報酬の月額が150万円のケース。

この場合の死亡退職金は「最終報酬月額150万円×役員在任年数2年×功績倍率3 = 900万円」となります。
※功績倍率を「3」としていますが、設定にはさまざまな考え方がありますので、個別のケースについては顧問税理士や所轄の税務署などにご確認ください。

つまり、法人設立直後に万一のことがあると「死亡退職金」の受け取り金額がご家族の生活保障に到底及ばないことも考えられるのです。生命保険の加入目的が「事業保障」なのか「死亡退職金の原資」なのかなどにより考え方は異なりますが、個人で加入する生命保険と法人で加入する生命保険のバランスを考慮する必要があるでしょう。

では次に、医療保障を法人で確保する場合について考えます。死亡保障と同じく、医療保障についても「法人保険に変更すれば損金になる」と考える方がいらっしゃいますが、実際のところはどうなのでしょうか。

「医療保障」を法人で確保する場合の留意点

これより先は、会員の方のみご覧いただけます(登録無料)

合わせて読みたい

Recommended おすすめ記事

  • 新規会員登録
  • カレッジ分院展開 東京 2018年10月
  • CS-College基礎コース201810開講
  • MEDYアンケート企画
  • スタートアップセミナー名古屋
  • スタートアップセミナー大阪
  • 医院開業サポート
  • 開業物件情報
会員限定コンテンツ
  • Web診療圏調査
  • 開業資金シュミレーター
  • 非公開物件バナー
人気連載記事
  • 医師採用力
  • 医療ICT活用メソッド
  • みらいマネー研究所
  • 人事労務読本
  • クリニック内装の機能とデザイン
  • 現場発! 人材マネジメント
  • イソノ医院の承継記
  • クリニックWEB戦略新常識
  • ドクターのための医業経営力養成講座
  • 開業医のための「医院経営相談外来」
  • 熱血!医院集患塾
  • わが子を医師にするための9つのルール