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患者さんと、その方を取り巻くすべての方の力に 小児アレルギー専門医が挑むクリニックからの地域貢献

クリニックの開業を目前に控えたドクターが、今何を考え、悩み、いかにして困難に立ち向かったのか……そんな開業の準備期間、いわば“エピソード・ゼロ”にフォーカスする本シリーズ。巷にあふれる成功体験記ではなく、開業医の序章を紐解くことで、よりリアルなクリニック開業に迫ります。

第5回となる今回は、2021年7月に「なかむらこどもクリニック」を開業された中村俊紀先生をインタビュー。イギリスの名門大学への留学や大学での後進の指導など、さまざまな経験を積んできた中村先生が開業に至った経緯や、目指すクリニックの在り方についてお聞きしました。数少ない“小児アレルギーの専門医”が迎える、門出の裏側に迫ります。

【プロフィール】
中村 俊紀(なかむら としのり)
日本小児科学会 専門医/指導医、日本アレルギー学会 専門医/指導医/代議員。
2002年に昭和大学を卒業後、同大学小児科学講座に入局。8年間の勤務の後、2010年に国立成育医療研究センター病院にて臨床研修を受け、2016年には英国の「Imperial College London」に留学。最先端の現場でハイレベルな小児集中治療やアレルギー研究を学ぶ。帰国後は昭和大学に戻り、小児医療センター病棟医長・講師として後進の育成に尽力。2021年7月「なかむらこどもクリニック」を開業。
プライベートでは2児の父。休日は忙しい合間を縫って家族でキャンプに出かけるなど、子どもたちと過ごす時間を大切にしている。

「なかむらこどもクリニック」のホームページはこちら

お子さん本人とご家族、教育機関など地域全体に貢献できるクリニックを目指す

 

――「なかむらこどもクリニック」では、どのような医療サービスを提供していくご予定ですか?

大前提として、地域の皆さんが安心して受診できる環境づくりが必要だと考えています。昨今の新型コロナウイルスの影響で、多くの方がクリニックを訪れることに不安を感じていることでしょう。実際に、受診を控えることによって病気をこじらせてしまったり、予防接種が遅れてしまったりといった事例が報告されていると聞きます。

そこで当院では、診察室を3部屋と多めにご用意しました。処置室と個室の待合を含めると全5部屋あるので、できるだけ早く患者さんを個室にご案内して、待合室での接触機会を減らしていきます。

[診察室の様子]

こうした患者さんの安心につながる工夫は、開業後も絶えずやっていきたいですね。診療内容としては、私が数少ない小児アレルギーの専門医であること、登戸付近にはアレルギーを専門に診るクリニックがほとんどないことから、アレルギー治療に力を入れていきます。患者さん一人ひとりの健康をサポートすることはもちろん、診療をとおして、少しでも地域に貢献していきたいと考えています。

例えば、教育機関における食物アレルギーの問題は深刻です。日本の学校教育では、給食は“食育”といって教育の一環であり、食物アレルギーを持つお子さんにも給食が提供されます。教員をはじめ関係者の方々は、その対応にとても神経を使われているんです。その一方で、食物アレルギーについて正しく診断されず、食後に体に異変が起きた経験から「アレルギーだろう」と思い込んでしまったり、アレルギー検査は種類によって偽陽性が出やすいものもあるため、誤った認識で該当する食品を除去してしまったりすることが少なくありません……。当院で1人でも多くの患者さんをきちんと診断することで、地域全体のアレルギー治療の質を向上し、患者さんと“患者さんに関わる方々”の負担を軽減していきたいと思っています。

――診療の軸となるクリニックの理念を教えてください。

当院では、以下の3つの理念を掲げて診療していきます。

①全スタッフがお子さんと保護者の方の気持ちに寄り添い、お子さんの健やかな成長をお手伝いします。
②全スタッフがお子さんの知る権利、説明を受ける権利を尊重します。
③治療指針に示された標準的な治療を、お子さん一人ひとりの違いを理解し、相談しながら提供します。

[クリニック入口。ベビーカーでの来院を考慮し、エレベーターを降りてすぐの場所に位置する]

1つずつ説明すると、まず①では「クリニックの役割」を明示しました。当たり前のことですが、当院に来院されるお子さんと、そのご家族のライフスタイルや治療に対する考え方は、それぞれ異なるものです。一人ひとりと向き合い、“そのケースにおけるベスト”は何かを考えながらお子さんの成長のお手伝いしていくことが、私たちの役割だと考えています。

②では「お子さんに接する際の姿勢」に触れています。すべての患者さんは、年齢にかかわらず1人の人間です。治療を受けるにあたっては、その年齢や理解度に応じて説明を受ける権利があります。当院ではその権利を尊重し、最大限のコミュニケーションをとりながら診療していきます。治療には、痛みを伴うものもありますよね。例えば注射を打つときは、場合によっては患者さんの体を抑え、痛みに耐えてもらうこともあります。そのときに“我慢することのメリット”をきちんと説明してあげると、頑張れるお子さんは意外と多いものなんですよ。

最後の③では「診療の方針」を明らかにしました。疾患を治す方法は、必ずしも1つとは限りません。複数の選択肢から方法を選ぶとき、私たちの意見を一方的に押しつけるのではなく、患者さんやご家族の状況を考慮して、納得できる答えを一緒に導き出せればと思います。

医師・スタッフ・薬剤師、全員が一丸となって患者さんの安心を追求したい

――スタッフへの教育など、“クリニックづくり”へのお考えを教えてください。

患者さんの健康と幸せのために、スタッフ一同が一丸となって働けるクリニックをつくっていきたいです。そしてスタッフには、患者さんが満足する姿を見て、当院で働くことに喜びや誇りを感じてほしいですね。その実現のためには、みんなで問題を解決し、成長し続けられることが必要でしょう。クリニックを運営していれば、どうしたって大小さまざまな問題が生じるもの。大切なのは、その問題をきちんと評価し、解決策を立てて実行し、再評価するシステムを構築することです。「アンラッキーだった」で済ませていては、ノウハウは蓄積されません。できるだけ効率よく前進して、サービスのクオリティーを上げていきたいです。

スタッフへの教育という観点では、一人ひとりにアレルギーに対する理解をどんどん深めていってほしいと思っています。看護師の採用でも、“アレルギーエデュケーター”の資格取得を希望する方を選ばせてもらいました。アレルギーは慢性疾患なので、薬による治療を根気よく継続していくことが大切です。そういう治療の意味を説明したり、患者さんのモチベーションを維持できるように働きかけたりするには、私一人ではとても時間が足りません。ぜひスタッフのみんなにサポートしてほしいと思っています。

――医療モール内の薬局との連携で期待することはありますか?

薬の処方にあたっては、クリニックと薬局とが統一感をもって、繰り返し説明することが大切だと考えています。例えば、重度のアレルギーをもった患者さんには、軽症の方に比べて多くの薬を処方します。その患者さんが、もし薬局で「こんなにたくさん薬が出たんですか?」などと言われたら、間違いなく不安になってしまうでしょう。薬剤師の方には薬の量が適切であること、服用のメリットや注意点を重ねて説明してもらい、患者さんを安心させてあげてほしいですね。

ちなみに、前述のアレルギーエデュケーターは薬剤師の方も取得できる資格です。希望される方がいらっしゃれば、ぜひとも当院で研修していただけるよう、今後体制を整えようと考えています。

また、もし当院での説明に不足などあれば、ぜひフィードバックしてもらえたらありがたいです。患者さんがどんなことで困っていて、薬局でどうフォローしてくれたのか……そういう情報共有を密に行って、互いに協力しながらサービス品質を向上していけることを期待しています。

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