開業した先生の声
2024.12.26
医療モールに対しては、物件を検討している段階から「モール内のクリニックで協力して患者さんを診られるのは心強く、魅力的だな」と感じていました。実際に医療モールに入居してみると、やはり他クリニックとの連携に助けられる機会は多いです。コロナ禍では、不足しがちな検査キットをお互いに融通することもありましたし、患者さんのお悩みに応じて紹介し合うケースはたくさんあります。当院で対処できなくても「どこにかかればいいか」を具体的に患者さんに提示できるので、診療への満足度も向上しているのではないかと思いますね。
また、アイセイ薬局の開業支援にも満足しています。施設との交渉をはじめ、相談すればいつでもスピーディーに対応してくれて、安心して開業準備に取り組めました。
両親が呼吸器外科、皮膚科の医師で働く姿を幼い頃から見ており、自然に医師を志すようになりました。母から「医師の仕事は女性でも長く続けやすい」といわれたことも決め手でしたね。
数ある診療科目の中で小児科を選んだのは、特定の治療のスペシャリストを目指すというより、患者さんの生活に寄り添い、幅広い疾患や悩みを解消するほうが自身の性に合っていると考えたからです。総合内科と迷いましたが、もともと子どもが好きで、子どもたちの笑顔を支えていきたいと思い、小児科の道に進みました。
子どもが小学校に進学するにあたり、以前の勤め先では始業時間に間に合わなくなるため、自宅の近くで転職先を探していました。しかし、なかなかいい求人が見つからなくて……。そこで、開業を検討し始めたんです。これまでは医師が複数人いるチームの中で診療してきたので、自分一人でクリニックを背負うことへの不安はありました。
でも、開業している先輩方に相談に乗ってもらい、また家族の応援もあって、最終的には開業を決断。特に、子どもは開業にあたってアドバイスまでくれたんですよ(笑)。まだまだ小さいけれど、力強いパートナーです。
開業について相談していた先輩医師から税理士事務所を紹介いただき、まずはそこの開業支援部門の方に、ライフスタイルをはじめとしたさまざまな要望を伝えました。
辻堂周辺の物件をいくつか提案してもらい、その中でピンときたのが、こちらの「クリニックステーション Luz湘南辻堂」の物件でした。何といっても、立地が申し分ないですね。駅前の商業施設で、私もスタッフも患者さんも、みんなが通いやすくて大満足です。
開業直後からとても多くの方々が来院されて、患者数は想定の2〜3倍といったところでしょうか。初めは休診にしていた水曜日もニーズに応えて診療するようになり、さらに患者数が伸びました。
また、患者さんは想像以上にフレンドリーで優しく、楽しく診療できています。私は湘南エリアで生まれ育ったので、古くからの友人たちも当院を利用してくれているんですよ。この場所で開業したきっかけは子育ての都合だったものの、大好きな地元でクリニックを開業できてよかったと日々感じています。
2024年12月から病児保育をスタートさせるのですが、今後も地域のお役に立てる方法を模索し、実現していきたいです。それに伴い、クリニックの規模も徐々に大きくなるでしょうから、自ずとスタッフだけで何かを決める機会も増えるはず。そこでトラブルが起きないようにするには、一人ひとりが理念をしっかりと理解し、その下に一丸となることが必要だと考えています。例えば、食事会などの機会もつくりながら、コミュニケーションをできるだけ多くとって、みんなで同じ方向を向いてクリニックを育てていきたいですね。
目指すは「患者さんが不安な気持ちをそのまま預けられる相談相手」。患者さんには「小児科で聞いていいのかな」と迷うようなことでも、遠慮なく話してもらえたらと思います。
最近はインターネットで簡単に情報収集できますが、いざ開業するとなったとき、私は「インターネットだけでは解決しない問題」にたくさん直面しました。私にとっての先輩医師やアイセイ薬局のように、皆さんもリアルに相談できる相手をつくることをおすすめします。
そして可能であれば、成功しているクリニックを見学できるといいですね。うまくいっているクリニックには、オペレーションの些細な工夫がたくさんあります。現場の生きた情報を集めておくと、開業後にきっと差が出るはずです。
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